Tバーの使い方

ローラー以外にも水性仕上げ剤塗布用の塗装ツールとして「Tバー」があります。「Tバー」はローラーに比べて、短時間で広い面積を塗布するのに向いており、スポーツフロアなどには最適な塗装ツールです。またローラーのように前後に動かすのではなく、床に撒いた塗料を引っ張るように塗り広げていきますので空気が入り込む心配も無く、塗装面に気泡が残らずキレイに仕上がります。

ここではその「Tバー」を使い方について紹介していきます。

上記の写真は、Bona社の代表的な「Tバーアプリケーター用替え毛」と替え毛を挿し込む「Tバーアプリケーター」となっています。アプリケーター、替え毛共に45cmと60cmがあり、使い手の好みや現場の面積など使用用途によって使い分けます。

ローラー用の「伸縮ハンドル」が「Tバーアプリケーター」に使用可能です。

「Tバーアプリケーター」に「Tバーアプリケーター用替え毛」をスライドさせて挿し込み、「Tバーアプリケーター」に「伸縮ハンドル」を差して準備完了です。

Tバーの動かし方

塗装前の準備

Bona社製の水性塗料を使用する際は塗料容器をよく振ってからボトルの開封口にネットを被せ、そのまま床に垂らして進んでいきます。床に垂らせない垂らしにくい形状の塗料の場合は、じょうろ等に塗料を入れた後じょうろで床に塗料を垂らしながら進んでいきます。

塗装

壁際15-20cmは刷毛やスムーサーを使って塗装します。

壁際の塗装が終わったら塗料容器やじょうろを使って直接床に塗料を垂らして下さい。

Tバーアプリケーターに床に垂らした塗料をよく馴染ませてから塗り始めます。

ポイント1

床に垂らした塗料を軽く引っ張るように塗り進めていきます。この時伸縮ポールに添えている左手は力を入れず軽く支える程度です。余計な力を入れてしまうと塗料が床に残らず薄くなってしまい、カスレの原因になってしまいますので気を付けましょう。

ポイント2

アプリケーターはヘッドの角度が調整できるようになっています。ヘッドの角度は45℃にセットし床に垂らした塗料を手前に引っ張るように塗り広げて下さい。

壁際はTバーが進む前に刷毛やスムーサーを使って塗り進めて行きます。広いスペースを塗る際は壁際だけ先に進んでしまうと、壁際だけ先に乾燥しまいますのでTバーの進みを見ながらなるべく同じタイミングで塗り進めて行くようにしましょう。

塗料を垂らす→Tバーで塗り進めるの作業を繰り返しでフロア全体を塗布して行きましょう。

ポイント3

壁際ではTバーを回転させて塗料を手前に引っ張ります。この時Tバーの回転した跡が床に残りますので、一度Tバー床に押し付けて余分な塗料を除いて後、回転跡消してから次に進んでいきます。

Tバーを使いフロアの出口付近まで塗り進めたら、出口までは「ローラー」を使って塗り終えるようにしましょう。最後までTバーで塗り終える方法もありますが、塗り溜まりや余った塗料の回収がとても難しく壁際まで近づいたら「ローラー」を使って塗装を行うのがとても簡単かつキレイに仕上げられる事ができます。

スポーツフロアのような広い面積や四角い形状の部屋の塗装には、ローラーよりもTバーの方がはるかに早い時間で塗装できます。しかし広い面積でも、スーパーマーケットやホームセンターの売り場の棚と棚の間の通路など、幅が狭い場所ではローラーの方が早い時間で塗装できます。Tバーの使い方や特長を正しく理解し、使用用途によってローラーと使い分けて塗装を行うとよいでしょう。