どんなマシンやツールを使用してフローリングをサンディングするのでしょうか
サンディングとはフローリング独特の床材の再生方法です。ベルトサンディングマシンを使用し、フローリング表面の古い塗膜やキズなどで痛んだ表面を0.5~0.8mm程度削り、フローリングを素地まで研磨して新しく美しい面を出した後、オイルフィニッシュやウレタン塗装などで塗装し、新品同様に生まれ変わらせます。一見、激しく汚れて傷んでいるフローリングでも、その表面をわずか0.5~0.8mm削るだけで、美しい表情が蘇ってきます。そのままにしておくとすぐに汚れてしまいますので、何らかの保護塗装を行います。
サンディングとは、サンドペーパーで木を削るわけですから、非常に細かい木の研磨粉が大量に発生します。近年では、Bonaダストフリーサンディングと呼ばれる、サンディング作業中に発生する研磨粉の飛散を大幅に軽減した革新的なシステムが開発されています。ここではそのBonaダストフリーサンディングに使用するマシンを紹介していきます。
フローリングサンディング用に開発されたベルトタイプのサンディングマシン
単相230V(または220V)の強力なモーターが搭載されており、このパワフルなモーターは、効率的かつ迅速な研磨作業を可能にします。研磨ペーパーを取り付け、フローリングの不陸や表面の古い塗膜、キズなどを取り除き、フローリングの新しい表面を削り出します。※海外製のマシンなので、国内で使用する場合はアップトランスの使用が必須です。
粗掛け→中掛け→仕上げ掛け、と研磨ペーパーの番手を細かいものに変えていきながら3回掛けを行うのが一般的な工程となっており、粗掛けではG36番~G50番という砥石の大きい非常に番手で砥材も硬いものを、中掛けではG60番といった粗掛けよりも細かい番手のペーパーを使用し、仕上げ掛けではさらに細かいG100番といった番手のペーパーが一般的に使用されます。
Bonaベルトではサンディング出来ない際部や細かいスペース用のサンディングマシン
軽量で操作性にすぐれ、サンディングアームの交換で作業の幅が広がります。研磨ペーパーはベルクロディスク、ワンタッチで取り外しが可能です。
際部で使用する研磨ペーパーは荒掛けではG50番~G60番、仕上げ掛けではG80番~G100番が使用されるのが一般的です。
サンディングから仕上げまで、あらゆる用途に活躍するマシン
Bonaフレキシサンド1.9は、パワフルな1.9kwのモーターを採用し、フローリングのサンディング用途にゼロから設計されたその頑丈な構造によって、あらゆるサンディングの課題を解決します。そのパワフルなモーター性能は、パワードライブコネクトを取り付け、フローリングの素地までサンディングする荒掛けを可能に。作業者を選ばない取り扱いやすさも魅力のひとつです。ペーパーを付け替え、フローリングの荒掛けから仕上げ掛け、層間研磨、専用のパッドを取り付けオイル塗装、専用のディスクを取り付けコンクリートの研磨など、さまざまな用途に対応したマシンです。
ダストフリーサンディングを実現する高性能でパワフルなバキュームマシン
Bona DCS(Dust Containment System)シリーズは、ダストフリーサンディングを実現するためにBonaが開発したパワフルなバキュームマシンです。フローリングサンディング時に発生する大量の研磨粉を効果的に集塵し封じ込め、HEPAフィルター内蔵で空気中の粉塵の99%以上を除去します。
Bona DCSは、BonaベルトやBonaフレキシサンド、エッジャーなどのサンディングマシンと接続して、ダストフリーサンディングを実現します。
従来のサンディングマシンでは作業中に大量の粉塵が発生し、周囲の環境や作業者の健康に悪影響を及ぼすことがありました。Bona DCSと接続されたサンディング作業は、サンディング中に発生する大量の粉塵を効率的に集塵し、作業現場の清潔さを向上させ、作業者の健康と安全が確保されます。
品番の数字が集じん容量となっており、DCS70は70L、DCS50は50L、DCS25は25Lです。主にDCS70はBonaベルトと接続し、広い現場で使用されます。DCS25はBonaフレキシサンドと接続して、主に使用されます。
その他、フローリングサンディング作業に必要なマシン
その他のフローリングのサンディングには、コーナーをサンディングするコーナーサンダーや、際部のスクラッチ痕を除去し、仕上げのサンディングに使用するランダムサンダーが用いられます。
従来、フローリングのサンディング=大量の粉塵が発生する、というイメージでしたが、近年ではダストフリーサンディングシステムの登場により、現場で大量に発生する粉塵を抑えるための数多くのマシンが発売され、実際にたくさんの現場で使用されています。
また、一種類のマシンだけではなく、実際の現場では用途に応じたいろんなマシンが使用されています。最近のマシンは、とても作業性にすぐれており、マシンを動かすだけなら初心者でもすぐに出来ますが、実際にお客様にご満足いただける高い品質に仕上げるには、それなりの経験や熟練が必要になってきます。
スウェーデンに本社を置くBona社では、フローリングのケアやメンテナンスに対する専門的な知識と技術を持つプロフェッショナルな技術者・施工業者を、Bona認定クラフトマンとする認定制度を設けています。お近くのBona認定クラフトマンは、こちらから検索できます。