水性ウレタン塗料の人体への安全性

『NMP』という言葉を聞かれたことはありませんか?
NMPとは有機溶剤のひとつ、『N-メチル-ピロリドン』の略語です。
ポリウレタンラッカーの製造に、約30年間ほど使われ続けています。
ペイントリムーバーやエレクトロニクス洗浄剤としても広く用いられています。NMPは、環境への影響や水生動物への影響はほとんどなく、生物学上簡単に分解します。

しかし最近の研究で、NMPが妊婦の皮膚に接触すると胎児に危険をもたらすことがわかりました。
「生殖毒性」を持つのです。
この結果を受けて、NMPを5%以上含んだ製品は「有毒」と表示し、製品のラベルには「目、呼吸器系と皮膚を刺激します。胎児に害を及ぼす可能性があります。」と明記すべきだとの議論が、世界のあらゆるところでなされていますが、もし本当にそうなった場合には、これらの製品の製造者には大きな影響が出ると予想されます。
実際に、環境に優しいことをうたっているにも関わらず、NMPを5%含有している水性ウレタン塗料も世の中には存在していますので。

さて、NMPは乾燥中に蒸発する溶剤ですので、NMPを含む塗料が湿った状態で皮膚に接触したときに害となります。
NMPは皮膚を通じて吸収され、胎児に毒性影響を及ぼすのです。
乾燥した塗膜にはNMPは含まれませんので、例えばお部屋のウレタンコーティングを発注された場合は、塗料が乾燥して引き渡された後は、安心してご使用いただけます。
実際に作業する者に、妊娠中の女性がいる場合には、被害に遭う可能性がないとは言えません。

私たちが推奨し、国内で販売しているBona水性ウレタン塗料には、一切のNMPが含まれていませんので、どのようなシーンにおいても安心してご使用いただけます。